FromNicaragua / 体験学習(1-2)

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Date: Wed, 06 May 1998 11:57:00 +0900

 まずバスを降りたところが、Catarina(カタリーナ)というところ。
両側に店が並ぶ石畳の道をずっと上って行くと公園と教会があり、
さらに上ると Laguna de Apoyo(アポジョ;支点とか支持って意味)という
湖と、その向こうにLago de Nicaragua(ニカラグア湖)を見渡せる
丘の上に出ます。

   #    Lago に比べて Laguna はちょっと小さ目の湖を指す言葉の
   #   ようなんだけど、日本的に言えば、どっちも「湖」です。

 景色がどーんと開けていて気持ちいい場所です。近くに展望レストランも
あるし(VISAカードが使える!)、何やら新しい店も建築中でした。
そうそう、いかにも「北米から来ました」という一団のバスにも出会い
ました。結構「観光地」してるみたいでもあります。

 Laguna de Apoyo へは20分くらいで歩いて降りる事も出来るみたいだし、
SanMarcos や Managua からバスで1時間かからない位置なので、この先、
気分転換にちょっと出かけて来るにはいい場所かも知れません。
エルニーニョの影響だという強風が砂を舞いあげたりしていたけど、
なかなか気分的に休まる場所です。

 石畳の両脇の店は、鉢植えの植物を売っている所が結構ありました。
あと、 Masaya 市は全体的にお土産や木工品の生産が多いようで、
ここ Catarina でもお土産物を売ってる店が何ヶ所かありました。

 === ===

 さて、再度バスに乗り込んで Masaya へ。ここは巨大なバスの集積場に
Mercado (メルカド;市場)が隣接していて、バスを降りるとすぐに物売りの
声が聞こえて来るような所です。…… いや、物売りの声よりも砂埃と
バスの排気ガスの方がすごかったな (苦笑) 。

 Mercado を回るのはちょっと後回しにして、とりあえず Laguna de Masaya と
それに隣接する児童福祉施設(何て呼んでたか忘れた)、そして
ハンモックを作ってる工場を見学。
 施設の方は、親が蒸発した、あるいは親が日中忙しくて面倒を見てもらえない
子供を預かって、食事の世話や簡単な工芸品の作り方を指導したりする所です。
ここで手に職を付けて、その後、土産物作りの工場へ行く子供も多いとか。
 ハンモック工場、……いや、工場というほどの規模でもないですね。
家内製手工業の典型みたいなもんで、糸の染色とハンモックの編み上げを
一貫してやってる所です。編み上げの作業を見せてもらったけど、これが
溜め息が出るような早業で、この日ビデオカメラを持って行かなかったのが
本当に悔やまれます。
 工場を見た後、この会社を作ったというおっちゃんの話をえんえんと
聞かされたんだけど、これがまた「裸一貫 叩き上げ」みたいな人で、
学校に行かなかったけど独力で会社を興し、今では国内はもとより
国外への輸出も手掛けるし、銀行からの借り入れも担保無しでOKという
優良企業ぶりだそうで。書類とかをどうしてるかという事も話してたんですが、
どうやら会社を興してから独学でいろいろとやってきたようです。

 いやぁ、いる所には居るもんですね、こういう人って。

 === ===

 その後、先の Mercado へ。かなり広いし、結構なんでもあります。
ざっと見渡して、自分の生活に関係する物で無いのはパソコンと無線機くらいな
ものかなぁという感じ。食品、衣類、日曜雑貨、電気製品もあったし
自転車の部品を売ってる店もありました。お金さえあればなんでも揃うと
いう状態です。

 別のところでも書いたかもしれないけど、Nicaragua って本当に貧しい
国です。でも、今のところ、「ある所にはあるんじゃないの?」と
いうのが私の正直な感想。噂では、国のトップは国内の常識では
考えられないような給料をもらってるとかいう事ですし。。。
 この感想がこれから先どのように変わるかは、今の時点でまったく
わかりませんけどね。

 ともあれ、ここで食事をして(ひとしきり食べてC$15、200円くらい)、
再度あちこちを見て回りました。私は帽子を購入。C$40。

 そうそう、この食事がどうやら別項の「アメーバ赤痢、大当り」の
原因になった模様。金曜日にここでスープを食べた語学クラスの先生と、
そのスープを味見させてもらった私が後日そろって下痢に苦しむことに
なりましたから……。アメーバの潜伏期から考えても丁度よろしい
具合の当たり方だったようで (-_-; 。

 ちょっと気になったのは、買物客に小銭をねだる子供がここにもいて、
これが結構しつこいということ。お釣をもらった客に対しては特に
ポケットの中に小銭がある事を見ててますから、ずっとついて回って
「金くれー、ポケットの中にあるだろ、さっき入れてたじゃないか」と
しつこく言って来ます。
 日常的な光景ではあるものの、自分がターゲットにされるとちょっと
閉口してしまいます。いまだに彼らにどう対処すべきなのか悩んでます。

 === ===

 その後、別の隊員(女性)が既に勤務している福祉施設へ行って少しばかり
その隊員と話をして来ました。施設は青少年の就職のサポートや
離婚調停、その他諸々をゴチャ混ぜでやってるような所で(「分離する
必要があるんだろうけど、行政がそういう所まで手を回していられない
状態」なんだそうで)、その隊員は地方から出て来た少年達が手に職を
付けるために通ってる学校のような所で、仕事以外の趣味的な活動を
することの手助けのような事をやってるとのこと。

 いい顔してるんですよね (^_^) 。私もああなりたいもんです。

 === ===
                         ・・・・
 そんなこんなで、とにかくこの日はトラブルも無しに帰って来ました。
結構グッタリ。こっちのバスは慣れないと結構疲れます。


                                          おーうち ; 1998/04/28

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