Pioneer リアプロジェクションテレビ SD-P43W2

デカいし重いし、3管式だから、移動するのも、バラすのも大変なのよ・・・

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(第1版 2004/Jul/26)


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[from-ni:10625] リアプロジェクションテレビ
Wed, 23 Jun 2004 09:58:32 +0900

 某所から、Pioneer製 42型リアプロジェクションテレビ(故障中)を引き取ってくれないかという話が来ました。使えるものなら修理するし、そうでなければ分解して部品取りにでも、と。

画面に周囲の様子が映りこんでますが、、、


 で、昨日、Pioneer本社のサービスにちょっと電話して聞いてみたら、出張修理になり、費用は最大で2万6千円くらいだろう、とのこと。

 そんだけ払って来てもらうのもなんだなぁと思いながら知り合いの電気屋さんに聞いたら、古三津のほうにあるPioneerで回路図のコピーをしてもらえるよ、と。ならばちょっと挑戦するか、と、出かけるついでもあったので少し寄り道してきました。

 コピーをしてもらいながら、サービスの人に状況を話して故障原因の見分け方とかも教えてもらったんだけど、どうやら何重にも入っている保護回路のどれかが働いているんじゃないかとのこと。

# いろいろ丁寧に相談に乗ってくれた上に、
# 回路図コピーは無料でやってくれました。
# ありがたや・・・。

 保護回路が働いているなら、故障の切り分けそのものは故障場所を知らせるランプが(基板上に)付いていて、それが点灯する仕組みになっているようで、故障場所の特定はあまり難しそうじゃない。サービスマニュアルの記述を読んでいると、故障場所さえわかれば、あとは部品交換、あるいはうまくすれば半田割れの補修で直るかな、というところ。

 ともあれ、修理に挑戦してみようかと思ってます。

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 しかし、、、問題は回路というか構成。回路図の入ったサービスマニュアルを見せてもらって愕然。液晶シャッター方式かと思ったらとんでもない(というか、製造年を見た時点で気が付かない私も未熟者)、ブラウン管3本方式でありました (^^; 。

前面パネルをあけたところ。ブラウン管の首が3つ・・・


 オーナーの方から「画面が暗いし、ちょっと輪郭が甘い」という話もあったのですが、これも内部の鏡やブラウン管3本の表面をきれいにしてやればある程度は改善するかも、とはPioneerのサービスの人の話。

実際の作業は分解したときに行ったのですが、磨く前のレンズと、磨いたあとのレンズです。ごみ(砂埃)をブロアで飛ばし、カメラのレンズクリーナーを使って拭きあげてみました。

 


Date: Sun, 11 Jul 2004 07:06:22 +0900
Subject: [from-ni:10660]


>  某所から、Pioneer製 42型リアプロジェクションテレビ(故障中)を
> 引き取ってくれないかという話が来ました。使えるものなら修理するし、
> そうでなければ分解して部品取りにでも、と。

 松山市内にあるPioneerのサービスにいくと、部品の小売はしていないとのこと。代わりに、Pioneerの部品サービスのフリーダイヤルを教えてもらいました。
 ここに電話して、テレビの型番と、必要な部品の型番を告げると、代金着払いの宅急便で送ってもらえる、と。ハイブリッド型ICを2個頼んで、2日後には部品到着しました。7,000円ほど。

届いた部品。念の入った梱包になってましたが、私の取り扱いが悪くて足がすごし曲がってしまいました (笑)

 

 で、昨日(土曜日)の午後、部品交換を実施したのですが、、、

テレビの背面のカバーを取りはらい、あちこちねじをはずして、、、


先の画面の左側のほうに縦に入っていた基板を引っ張り出します。 左側の大きなアルミ製の放熱器に問題のICが取り付けられています。


ICを取り外したあと。白いシリコングリスの跡が見えます。


一応、部品の確認、左下チューブはシリコングリス。学生時代に買ったものだから、、、20年以上は昔のもの。でも、特に変質もなく・・・。


部品注文時に型番が変わっていると連絡がありました。故障が多い部品で、改良が入ったということかもしれません。

シリコングリスの塗布。こんなに塗らなくてもいいんだろうとは思うのですが (笑) 、まぁ、趣味的なものなので・・・

半田付けもこれだけ点数が多いとそれなりに時間がかかります。

取り付け完了。もう一個の小さいほうも同じように交換しました。
 

   やっぱり電源入らない (がっくし)。


 ただ、電源ランプやエラー表示のランプの点滅のパターンが変わってます。交換した部品の故障は、それはそれで当たりだったんだろうということで気を取り直し、さらにいろいろ調査。部品交換した基板上の電源部からの線の近くに電圧の表示があったので、動かないときはまず電源から(*)という最近の個人的なジンクスに従って1本ずつ電圧を調べていったら、これがビンゴ。4種類ほどの電源電圧のうち1本が完全にゼロ。

(*) パソコンにしても、テレビにしても、よく壊れるのは電源ないしその関連回路ってのが最近多いんです。先日は、買ってきたばかりの電源が不調で、確認したら5Vの線の電圧がちょっと低かったり。。。調整ミスみたいな感じでしたが。


 あとは簡単、電源部の回路図は先にコピーをもらっているので、これを見ながら追っかけていくだけ。とはいっても手の入りにくい箱の中ですから、テスターを当てるのにもちょっと苦労しましたが。


 追っかけていく途中で、部品がもう一個昇天しているのを確認しました。半田割れかもしれないけれど、基板を引っ張り出さないと確認のしようが無い、でも夜も遅いのでここまででいったん終了。

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> 出張修理になり、費用は最大で2万6千円くらいだろう、とのこと。

 3万円払ってやってもらったほうが安かったかな、、、いやいや、これも勉強のうち・・・ (笑) 。次回の修理の際には、壊れた部品があったら、その周辺の電圧もチェックすることにしましょう。


Date: Mon, 26 Jul 2004 07:13:08 +0900
Subject: Re: [from-ni:10625]

 その後、鉄骨スレートの倉庫の二階での日中の作業は自殺行為になりかねない暑い日々が続き、しばらく放り出していたのですが、日曜日の夜に作業開始。

 基板を全部引っ張り出し、ひっくりかしえて、問題の回路の周辺をよーく眺めてみると、半田不良が1件みつかりました。


基板が乗っている枠を引っ張り出し(ねじ一本はずして枠ごと手前に引くと抜けます)・・・

基板を止めているねじをすべて(電源トランスの足元やフライバックトランスの裏側にもある)はずして枠から取り外し・・・

基板全景がやっと見えるようになります
 


半田割れを起こしていた足の部分


とりあえず、「てんこ盛り半田」にしてみました (笑)



  部品のほうはテスターで動作確認して問題なしとわかったので半田不良を修正して再度組み立て、電源スイッチを押すと・・・

 写っちまいました。いやー、なんかうれしい。


これもまたいろいろと画面上に写りこんでいますが、、、そう、投射型ゆえに少しばかり画面が暗いのがこのテレビの難点でもあります。


 しかし、問題も残ってます。

 まず、特定の画面モードにしたときに盛大に色ズレしたり、画面の端に白いバーがチラチラと出てきたりしてます。筐体が壊れない程度に叩くと変化が出るので、おそらく半田われ。関係する回路もほぼ特定できているので、こちらの修理は可能でしょう。
 もうひとつは、スピーカーの断線。これはもう部品を交換しないことにはどうにもならない。ただ、片方生きているし、どうしたものかなと思案中です。中古屋で適当に口径が同じスピーカーを2個仕入れてきて換えてしまうことも検討中です。


Pioneer謹製のスピーカー。やっぱ、自分ところで作っているものには自分ところの製品を・・・

 

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※ 分解や修理、その他の行為は自己責任で行ってください。分解の途中で怪我や感電をしたり、修理のつもりで対象物の破壊に及んだとしても、ページの作者は看護や修理も含めて一切の賠償の責を負うことができません。

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